サイモントン療法は”人生はどのように生きればよいのか”を示唆している!

サイモントン療法は
”人生はどのように生きればよいのか”を示唆している!

健全思考のワークの進め方

想像力とイメージ療法

【備考】この記事は、シルバメソッドニュース2001年6月号より2003年9月号までの間、全9回に分けて掲載したものです。その内の3回分だけ掲載しましたのでご参考にしてください。


シルバメソッド協力者:カールサイモントン

シルバメソッドの卒業生でもあり、癌の専門医であるカールサイモントン博士のサイモントン療法(心理面における癌治療法)に触れました。

その結論は、単なる"イメージ療法"ではありません。

人はどう生きればよいのか、サイモントン博士の30年に渡る研究の末、適切なツール(道具)を発見、開発し提供して下さっています。

これは、癌患者ではなくても、自分の人生を有意義に建設的に生きていきたい多くの人が求めている内容です。

表現を変えれば『自分の人生の質を高めるプロセス』といっても過言ではありません。

シルバメソッドの卒業生でもあるサイモントン博士の紹介する療法のプロセスは、卒業生のあなたも、そして、わたし学ぶことがたくさんあるでしょう。

【第1章】人生に意味をもたせる、喜びや充実感を味わう

あなたの人生に深い充足感や喜びをもたらすものは何か、まず、5つ上げてみましょう。

それは、ウキウキする、ワクワクする、嬉しい、満たされている感覚をもたらすものです。

それを日々の生活の中に取り入れていきます。

あなたが、もし本当に心身ともに健康でいたいならば、幸せを感じること、喜びを感じられることに従事することです。

私は自分自身がハッピーなときは、より多くの生きている喜びを感じ、たくさんのエネルギーを感じます。

もっともっと同じ事をしていたい…と。

そんなとき、自分は健康であることを認識できます。

つまり、幸せを感じること、喜びを感じられることに従事する時間を多く過ごすことです。

そのような時間はなにも休日や趣味のことをしているときだけではありません。

仕事の中にもそのような気持ちを持てることがあるでしょうし、仕事そのものが喜びの人もいるでしょう。

毎日の生活の中に生きている喜びを感じながら過ごすことが大切なのです。

このような考え方は非常にシンプルです。

シンプルであるにもかかわらず、シンプル'='簡単ではないと考えている多くの人にとっては、とても厄介です。

色々な宗教の基本教義は同じです。

しかし、残念ながら、自分自身を幸せにすることがなかなかできない人が多いことも事実です。

あなたが心の平安を持つこと、それ以上に大切なものはありません。

世界一の金持ちでありながら、悲惨な人生を送ったロックフェラーという人をご存知の方も多いと思います。

彼が、ロックフェラー財団を退く時に残した言葉があります。

それは、「私の人生が金にとらわれていなかったならば、どんなに幸せなことだったろう。」という言葉でした。

お金や物だけでは、幸せや心の平安は得られないのです。

さて、喜びや充足感を得ることに対して、妨げとなっているものがあります。

それは、大抵の場合、感情的なストレスが原因となっています。

感情的ストレスというのは、不健全な信念、思考、考え方の上に成り立っています。

例えば、癌患者の一般的な信念は、『怖れ』という感情の下にある『私は健康になれない』という信念です。

【第2章】 信念、思考の再創造

さて、第1章でふれました感情的ストレスは、不健全な信念、思考、考え方の上に成り立っているので、それを解消するには、信念を健全なものに変え、感情をコントロールすることが必要です。

シルバメソッド流にいうなら、メンタル・ハウスクリーニングですね。

この否定的感情を解消するということが、人生の質を高める核、あるいは鍵になります。

例えば「できない」「余裕がない」と考え、可能性に挑戦しないことも不健全な信念です。

シルバ・メソッドにおいて、この不健全な思考が内的意識の機能を阻害してしまい、あなたの考えた通りの人生や、本性に生きる人生を送ることが難しくなります。

シルバメソッド基礎コースでは、始めに不健全なプログラムを中和するためにメンタルハウスクリーニングの話と4日間のコンディショニングサイクルを通じてのメンタルハウスクリーニングを行っています。

また、卒業生コースの2日間にもそれを強化するプログラムがありますが、内的意識を正しく機能させる為には、このことが非常に重要なのです。

では、具体的にそのやり方について説明を致します。

1.健全思考のワークの進め方

この健全な信念・思考の創造のワークを行うのに最も適した時期は、あなたが感情的に辛い最中にいるとき、あるいは肉体的に痛みを伴っている最中です。

その時に自分の考え方を変えるチャンスであり、不健全な信念や思考を簡単に見つけることができます。

一方、徐々に不安になる感情の現象もあります。

そんな時にも使用することができます。

私自身このような状況が最近ありましたので、このワークをして、そのワークシートをサイモントン博士にレビューしていただきました。

さて、これから説明しますワークは、シンプルな方法であり、自分1人でできる方法です。

そして、あなたにとって大きな問題が起こったときに実行してください。

ステップ1

まず、日常生活に支障を与えるストレス、否定的な感情を見つけ出します。

例えば、恐怖、不安、困ったなぁ、どうしよう、… と感じていることを取り上げます。

ステップ2

問題を明確にするための紙を1枚準備し、真中に縦線を一本引きます。

(下表1をご参照ください。)

ステップ3

下表の上の欄に、今自分が感じている好ましくない感情を記入します。

�A左の欄に、好ましくない感情の原因だと思われる思考を、5つ以上を書き出します。

3つだとかなり表面的でより簡単にあげられるのですが、より深く洞察していくという目的で5つ以上あげてください。

ステップ4

ステップ3-Aの思考の一つ一つを、下記のモルツビーの5つの質問に照らし合わせて、健全な思考か、不健全な思考かを検討します。

以下、5つの質問をして、3つ以上がYESであれば、健全な思考と判断します。

【モルツビーの5つの質問】…健全な思考であるかどうかを判定する質問

(1) それは、明らかな事実ですか?

(2) 自分の生命や健康を守るために役立ちますか?

(3) 自分の短期的,長期的目標を達成するために役立ちますか?

(4) 人生に抱えている問題、障害を取り除くのに役立ちますか?

(5) 自分の望む気持ち,感覚をもたらしてくれますか?

ステップ5

YESが2以下の場合は、不健全な思考と判断し、右の欄に不健全な思考に対抗する健全思考を書き込みます。

ステップ6

一旦、作業をやめて、健全な思考が得られた時に、どんな感覚になるかを確認してみます。

そして、イメージしてみます。

「かなり気分がよくなった」「すっきりした」等、大きな変化がみられます。

その感覚が10段階評価で、6以上になっていることが望ましいのですが、5以下の場合は右の欄をもう一度見直します。

ステップ7

この紙を常に携帯し、好ましくない感情があらわれた時には、直ぐに取り出し不健全な思考と健全な思考を読み上げます。

(一日2回から20回ほど読む必要があるでしょう。不安や恐怖感が強い場合ほど多く読みます。)

ステップ8

更に、毎日3回レベルに入って、この健全な思考を思い浮かべます。

この訓練を最低3週間、あるいはこの新しい考え方が無意識のうちに身についてしまうまで続けます。

健全思考が身につくのには個人差がありますが、だいたい3〜6週間ぐらいが目安です。

では、この内容をベースとして進めた事例をみていきましょう。

<事例>小学校1年生の男の子をもつ母親のかかえている問題です。

この小1の男の子は毎日いやいや学校へ行っています。

時々、腹痛があり、学校を休むとすぐ良くなります。

本人に聞くと、じっと座っているのがいや、友達ができないのでいやと言います。

保育園時代は保育園が大好きで、友達ともよく遊んでいました。

母親は、仕事をしているので、1日中、家にいっしょにいることはできません。

このまま学校へ行かなくなったらどうしようと不安でたまらなくなりました。


<表1>

ステップ3−A
私は子供(小学校1年生)が学校へ行きたくないと言って休む日が多く、学校へいかなくなるのではないかと不安である

<下表作成の説明(詳しくは上記をご参照)>
●ステップ3−A…今自分が感じている好ましくない感情に対しての原因だと思われる思考を、5つ以上を書き出します。(大切なのは5つ以上書き出すことです)
●ステップ5…不健全な思考に対する健全思考を書き込みます。

ステップ3−Aステップ5
学校に行かないと社会に適応できなくなる。人間は誰でも社会に適応できる能力を備えているので、社会に適応できるようになる。
読み書きができなくなる。読み書きが多少は遅れるかもしれないし、遅れないかもしれない。いずれ誰でも読み書きはできるようになる。
近所の人や親戚に白い目で見られる。白い目でみられるかもしれないし、見られないかもしれない。大事なのは、周りの目ではない、本人を暖かく見守ることだ。
子供は友達と遊ベなくなる。好奇心があり、遊びが大好き。これまでは友達と遊べたので、友達を求めるようになるだろう。
学校に行き始めた時に、いじめられる。いじめられるかもしれないし、そうでないかもしれない。まだ、不登校になったわけではない。
私が仕事を止めなければならない。自宅でできる仕事はないか、または、自宅の近くの仕事場はないか、検討の余地はある。

表1の左の欄は、全て不健全な思考です。

健全な思考を作成し、読み返した時点で、この母親は、不安が無くなり、晴れ晴れとした気持ちになりました。

しかし、これで良いというわけではありません。

ここからが始まりなのです。

ステップ7、8を実施することにより、健全な思考が内的意識に根付いていきます。

このワークがあなたにとって受け入れられるものならば、ステップ8を忠実に実行すれば必ずや、成功の報酬がもたらされるでしょう。

2.ワークを失敗する2つの原因

このワークを失敗する場合は、大きく次の2つがあります。

最も多いのは、前記の8ステップどおり行わない。

中途半端でやめること。

二つ目の失敗する理由は、健全な思考がナンセンスであったり、しっくりしないと思うことです。

例えば「自分は健康になれない」という強い思考を持っていたとします。

「私は健康になれる」という健全な信念を作り上げたとします。

そして、それをイメージします。

その時「そんなばかな。そんなの嘘っぱちだ。ハッタリだ。まやかしだ。」と思っていると、

「だから、健康になれるなんて信じられない。この不健全思考の方がしっくりくるし、その方が信じられる。」と思ってしまうのです。

しかし、ここで大切なのは、わたしたちは、健全思考を学んでいるのだという姿勢です。

ですから、これは訓練や練習をともなうのだということも知っておいてください。

そして、このワークの為の時間を作って、エネルギーを注いで下さい。

また、自分のコンディションが良くない時に、あるいはイライラしている時にはやりにくいものです。

絶望的でうつ状態のときは、どうしたら効果的にこのワークができるでしょうか。

このような状態のときにまず大切なことは、健全思考を自分の中に入れようとするのではなく、自分が楽しくなること、自分に喜びをもたらすことに従事することです。

ですから、まず自分が楽しいこと、喜びを感じることをして、少し心のエネルギーが満ちてきて、気分が軽くなったら、そのエネルギーを使って、健全思考をイメージするワークをしてみましょう。

このワークをいったんマスターすると、非常に心身のメンタルハウスクリーニングとして効果的なツールとなります。

【第3章】 想像力とイメージ療法

ヒーリングプロセスの中のこの癒しのプロセス=イメージ療法は非常に大事なツールとなります。

これは人生全体に通じることだからです。

なぜならば、人間は一日中、考えています。

この思考がデリケートな部分でもあり、この思考によって自分自身に混乱をもたらしていることがあるからです。

では、想像力を使う上で3つのポイントをお話しましょう。

1.あなたが望んでいることを想像する

これは、もっとも大事なことです。

そして、人生の全てに応用できます。

例えば、15歳の息子が朝の4時になっても帰ってこない時、「息子はとても楽しんでいる。

時間を忘れるぐらいに楽しんでいる」と思います。

そして、非常にいい雰囲気で安全に無事に帰ってくることを想像します。

そして、帰ってきた息子と家のルールについて話し合う "1分前まで" は、そう想像します。

全ての考えは感情に直結しているので、朝の4時、息子が何処にいるか分からない、何か事件にでも巻き込まれたのではないかと想像したとき、私たちは非常に大きなストレスを持つことになります。

ところが前述したように考えれば、ストレスは感じないわけです。(ここが難しいところですが)

健康に関しても、自分が健康になっていることを想像することができれば、心の平安をもたらすことになります。

2.想像は自分のやり方で行う

私達は自分自身の想像力を使って自分自身を喜ばせる達人です。

自分が何で喜ぶのかもっとも知っている人だからです。

3."想像することは意味がある" ことを認識する

例えば、時々病気になります。

その時に自分が健康な状態をとりもどしているところを想像したとします。

そして、自分にとって健康になったことによって意味のあること(家族と楽しく会話ができる、趣味が楽しめる、仕事ができるなど)を想像します。

これを日々の中に取り入れてください。

毎日の色々な出来事に対して直面したときにも、見方を変えてみることによって、自分は良い方向、あるいは、精神的成長に向かっているということを想像してください。

あなたの人生に意味をもつもの、喜びをもたらすもの、充足感をもたらすものをより多く取り入れていくことにより、あなたのエネルギーレベルが高まります。


下記も参考ににしてください。

シルバメソッドが選ばれる7つに理由